今回は、これから「組込み」や「組込みソフトウェア」を始めてみようという粋な方々に向けて、組込みの学習によさげなマイコン/マイコンボードの紹介を書いてみようと思います。
組込み学習向におすすめマイコンボード
世の中には様々なマイコン/マイコンボードが存在します。
当ブログでもいろいろなマイコン/マイコンボードを紹介していこうと思っていますが、これから「組込み」の学習を始めようと考えている方々には「micro:bit(マイクロビット)」をおすすめしようと思います。
出典:micro:bit ユーザーガイド
おすすめする理由は、
- 教育用に作られたマイコンボードのため敷居が低く情報も豊富。
- 「micro:bit」はイギリスの公共放送局であるBBC(日本でいうNHK)が中心となって開発した教育用のマイコンボードで、11歳~12歳の小学生の利用を想定して開発されたそうです。
イギリスをはじめ日本でもプログラミング必修化をきっかけに学校での導入や授業での活用が進んでいます。
教育用ということで様々な学習コンテンツが公式サイトで公開されています。また日本語の紹介・解説ページも豊富にありますので、分からないことを調べたり聞いたりすることができる環境が整っています。
- 「micro:bit」はイギリスの公共放送局であるBBC(日本でいうNHK)が中心となって開発した教育用のマイコンボードで、11歳~12歳の小学生の利用を想定して開発されたそうです。
- 「micro:bit」だけで光らせたり音を鳴らしたり通信したりと色々なことができる。
- 「micro:bit」には、ボタン、LED、スピーカー、タッチセンサ、加速度センサ、磁気コンパス、無線と様々な機器が搭載されていますので、これひとつで色々な機能を試すことができます。
他の多くのマイコンボードは、こうしたデバイスや回路を別に用意する必要があるので、この点も学習開始の敷居を下げてくれるものと思います。
- 「micro:bit」には、ボタン、LED、スピーカー、タッチセンサ、加速度センサ、磁気コンパス、無線と様々な機器が搭載されていますので、これひとつで色々な機能を試すことができます。
- 手軽な開発環境から本格的な開発環境にも対応している。
- 小学生の利用を想定したブロックを並べてプログラミングを行うビジュアルプログラミングから、流行りのPythonを使ったテキストベースのプログラミングの環境が提供されています。
さらに、実際の製品開発で利用するような統合開発環境(IDE)まで提供されていますので、本格的な組込み開発を体験できるというのもおすすめな点です。
- 小学生の利用を想定したブロックを並べてプログラミングを行うビジュアルプログラミングから、流行りのPythonを使ったテキストベースのプログラミングの環境が提供されています。
- ARM系統のマイコンを搭載している。
- 「micro:bit」にはノルディック・セミコンダクター社のnRF5というARM系統のマイコンが搭載されています。
世の中のマイコンはARMかそれ以外かに大別されます。(個人的見解)
そして多くの製品に採用され、かなりのシェアを持っているのがARM系となります。
そのためARMというものについて知っておいて損はないかと思います。
- 「micro:bit」にはノルディック・セミコンダクター社のnRF5というARM系統のマイコンが搭載されています。
- 価格が安く入手性が良い。
- 最後はやっぱり価格です。
「micro:bit」は\3,000未満で入手可能です。さらに上で紹介した開発環境も無料で使用することができます。
この低価格に学習を始められるところも学習開始の敷居を下げてくれるのでおすすめな点です。
入手も電子工作用の部品を扱っているお店や家電量販店、ネット通販で入手可能です。
(2022年現在は、少し入手しにくくなっているようです。)
- 最後はやっぱり価格です。
これだけ魅力的なマイコンボードが手軽に入手できるなんて、なんとよい時代になったことでしょう。
小学生だけに独占させるのはもったいないので、がっつり活用させてもらいましょう。
ちなみに「micro:bit」を購入するときは、USBケーブルも合わせて購入されることをお勧めします。
「micro:bit」には「micro-B」形状のUSBコネクタが実装されており、パソコンと接続するには「micro-B」のUSBケーブルが必要になりますので、購入時にはお持ちのUSBケーブルの確認をお願いします。
「micro:bit」を体験してみよう
「micro:bit」に興味が出てきたでしょうか? 触ってみたいと思いはじめたでしょうか?
早速ネットショップでポチったものの、到着を待ちきれないそんなあなたに朗報です。
「micro:bit」はブラウザ上で体験することができるので、ちょっと体験してみることにしましょう。
ブラウザで「Microsoft MakeCode for micro:bit」にアクセスしてみましょう。
「Microsoft MakeCode for micro:bit」は、あの「Microsoft」が「micro:bit」用に提供する、「MakeCode」というブロックを並べてプログラムを行うWEBベースのビジュアルプログラミングツールになります。
①「マイプロジェクト」から「新しいプロジェクト」をクリックします。
②「プロジェクト名」に適当な名前(例:”1st_project”)を入力します。
③「作成」をクリックします。
するとプログラミング画面に切り替わります。
右側がブロックを並べてプログラミングを行うエリアで、左側が「micro:bit」のシミュレーターとなります。
つまり右側でプログラミングした結果を、左側のシミュレーターで模擬させることができるというわけです。
さっそくプログラミングを始めましょう。
手始めに「micro:bit」に【◇】でも表示してみましょうか。
①プログラミングエリアの左側のツールボックスの「基本」から「LED画面に表示」のブロックを選択します。
②「LED画面に表示」のブロックをドラッグして「最初だけ」のブロックの中に配置します。
③「LED画面に表示」のブロックに表示する図形を設定します。
④「LED画面に表示」のブロックに図形を設定して少し待つと、シミュレータに設定した図形が表示されます。
(表示されない場合はシミュレーターの下の「▶」をクリックしてみてください。)
これで初めての「micro:bit」プログラムの完成です。
驚くほど簡単に「micro:bit」に図形を表示させることができたのではないでしょうか?
今回は「micro:bit」とブロックを並べてプログラミングを行う「ビジュアルプログラミング」を体験してもらうことが目的なので、かなり簡単なプログラムとなりました。
ツールボックスには様々なブロックが用意されているので、いろいろ試してみるのも楽しいかと思います。
本ブログでは「micro:bit」を使って組込みソフトウェアの基本的な知識を解説していきたいと思いますので、ぜひ参考にしてください。